はじめてのえどはく3
2006-12-13 17:00:00「寛永の町人地」
江戸時代初期、寛永年間(1624~1629)の日本橋北詰付近の町の様子を復元したジオラマが展示されています。とても細かく精巧に作られています。この時代の江戸は、戦国時代の風習をどこかに残しつつも、新しい城下町として活気に満ち溢れていたそうです。こんなに見渡しが良くて、今の日本橋界隈とはまったく想像がつきません。
「錦絵草子問屋 泉屋市兵衛」
江戸時代に実在した版元で、浮世絵版画や娯楽系の絵入り和綴じ冊子が扱われていたそう。今でいうと、古美術商つき書店というスタイルなのでしょうか。神田界隈にありそうなお店ですね。俗に浮世絵には、肉筆画と版画のふたつがあります。ここで売られる浮世絵版画(錦絵)は、何枚もすって大量生産できる木版画です。庶民にも広く楽しめるものがお店に並んでいたのですね。ちなみに、肉筆画とは絵師が紙や絹に描いた直筆画とされ、同じものはふたつとない貴重品のことを指します。テレ東の「開運!なんでも鑑定団」あたりでよく安河内先生が鑑定しているのがそれですね。
Category : 江戸東京博物館はじめてのえどはく2
2006-12-08 17:00:00下の5階に行くと、「江戸ゾーン」「東京ゾーン」に別れている。「江戸ゾーン」へ。
原寸大で復元された芝居小屋「中村座」がお出迎え。幕府公認の芝居小屋、中村座・市村座・森田座のひとつで、この三座の中では最も古い歴史を持つ。座元は、代々中村勘三郎が務めた。この中に入ると、十八代目中村勘三郎(昔の勘九郎)の写真がありました。期間限定で展示されているようです。芝居見物は、江戸の人々にとって最大の楽しみだったそうです。
毎月11日には「顔見世興業」があり、絵看板や文字看板、提灯などが飾られ、芝居小屋も華々しく変身したようです。
少し先へ進みますと、「助六の舞台」があります。「助六」とは、江戸歌舞伎の代表的な演目で、正式名称を「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」といいます。この舞台は、大坂千日前で京都島原の遊女揚巻(あげまき)と萬屋(よろずや)助六が心中した事件が題材とされているそうです。大坂や京都を中心とした上方歌舞伎では人気を得ていたこの和事※を江戸で初めて上演したのが二代目市川団十郎だそう。そのため、市川家のお家芸であるこの「助六」は十一代目市川海老蔵(お~いお茶でおなじみ)の襲名披露をはじめ、たびたび上演される演目だそうです。また、ほかの家が上演するときは、タイトルが変わるそうですよ。
※和事=柔弱な色男の恋愛描写を中心とした演技のこと。
Category : 江戸東京博物館はじめてのえどはく1
2006-12-04 17:00:00江戸ファンの聖地(?)「江戸東京博物館」にやってまいりました。
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~説明より~ 江戸日本橋絵巻
江戸には「江戸図屏風」という江戸初期の屏風があります。この屏風に経緯を表し、またこれを受けて、現代の絵師である私は、この地、日本橋に題をとりました。江戸の象徴である「日本橋」を、やまと絵の風俗画絵巻のように、江戸の生き生きとした人々の様子を今に伝えたい…と思って描きました。この絵巻は時代考証にも配慮し、範を「照代勝覧」(「日本橋紫昌絵巻」ベルリン東洋美術館蔵)にとりましたので、大通りに並ぶ大店は、江戸後期・文化年代当時の様子をそのまま描いております。また、「日本橋名所図絵」ともなっていて、日本橋から室町4丁目までの見所として、橋のたもとには高札場を描き、日本橋、魚河岸、金塵、大店の並ぶ様子(越後屋[現三越])、十軒店雛市、時の鐘を描き込みました。
さらに様々な職業の「商売づくし」ともなっており、季節は限定せずに四季折々の物売りの様子を楽しんで頂ければと思います。大店の店頭には「絵看板」が出ていて、看板を見ればすぐ何を生業としているかわかるところも見所です。江戸から400年の時を超えて、日本橋の楽しさを今に伝えます。
絵師・菊池ひと美――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
やはり日本橋は江戸の象徴的な土地だったんだわ。一番最初に日本橋に行ったのはあながち間違いじゃなかったようでホッとする。先に「肉筆浮世絵展 江戸の誘惑」を観たので、あまりこちらを見る時間がなくなってしまった。。常設展は、意外に展示物の多くてビックリ。なんらかの展覧会と合わせてくる場合は、時間に余裕を持ってくるべきだと反省。しかも江戸東京博物館の7階は図書館になっています。江戸東京に関しての資料が盛りだくさんだそうです。これはちゃんとこなくては…。常設展へは6階から入ります。入ってすぐに復元された江戸時代の「日本橋」があります。吹き抜けになっている5・6階に橋が架けられているので、本物の橋のよう。
当時の橋の規模は、全長28間(約51メートル)、幅4間2尺(約8メートル)だったようです。展示は、北側半分の14間を復元しているそうです。この間見た現在の日本橋とは、当たり前だけどまったく違う。そりゃあこれで2トントラックなんて通りませんものね。
薄暗くてアレなんですけど、このようなお屋敷とか江戸の町とかの模型があります。なかなか巧妙に作られていて、感動モノです。
顔の表情とかも要チェックです。
この籠に入って写真も撮れたりもできます。6階の展示は、江戸時代のお屋敷の模型やちょっとした展示物が数点ありました。
「肉筆浮世絵展 江戸の誘惑」に魅せられて
2006-11-27 17:00:00

ボストン美術館が所蔵している浮世絵が日本に里帰りしたという「肉筆浮世絵展 江戸の誘惑」を観に、江戸東京博物館へ出かけた。江戸東京博物館自体も楽しみであったのだが、浮世絵好きの私としては、これは行かねば一生後悔すると思ったのですよ。
江戸時代に活躍した喜多川歌麿や葛飾北斎、歌川広重、代表的な浮世絵師が描いた肉筆の浮世絵は、その多くは明治時代に来日したアメリカ人医師のウィリアム・ビゲロー氏によって買い集められ、そのほとんどをボストン美術館に寄贈されたそうです。コレクションはあまりにも膨大な数があったため、作品の調査が進まずに長い間「幻の浮世絵コレクション」とされていましたが、1996年から日本人研究者が現地で調査したところ、版画とは違ったこの世に一点しかない肉筆の浮世絵(ということは一点もの!)が700点近く見つかったそうです。この展覧会では、このコレクションの中から選りすぐりの80点を世界に先駆けて初公開したそうです。
多くの絵師による江戸の四季や町文化の浮世絵をはじめ、北斎の幟絵(のぼりえ)や、提灯絵の復元も見ごたえあり。特に提灯は、保存のために解体されていたため、元の姿が分からないところからスタートして約6ヶ月かけて修復されているらしい。また、水木しげるの漫画にも影響を与えたといわれる鳥山石燕「百鬼夜行図巻」は、妖怪肉筆画としては世界で唯一の現存が確認されているものだそう。しかも、4メートルに渡っての絵巻なんだとか!一部といわず全部観たかった…。
観ていて思ったけれど、作品のひとつひとつが本当にキレイである。一世紀近くも経った作品とは思えないほど色彩が美しくて、その当時の息すら感じられる保存状態がよいものばかりだ。北斎の「鳳凰図屏風」なんてすごい迫力、存在感を強く感じられる。これだけの作品を一度に鑑賞できるのは、「館外展示を制限する」というウィリアム・ビゲロー氏の示した遺志を守り通し、保存したボストン美術館のお陰だなぁ~とぼんやり思った。本当に敬意を表したいです。しかし、プライスコレクションの「若冲と江戸絵画」展の時とかもそう思ったけれども、やはりこういう作品が生まれ故郷の日本にないという事実も少し悲しいものがあるな、とも思った。
江戸東京博物館では、12月10日までなのでもし観られていない方がいたらぜひ。
この展覧会は、観て損はないです。
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